小寺創太 個展 「調教都市」
会期
2022年3月5日(土)〜4月3日(日) 土日祝のみ 12:00〜19:00
(2022年3月5、6、12、13、19、20、21、26、27日、4月2、3日)
※ご来場の際には必ずマスクをご着用いただき、入口にて手指のアルコール消毒にご協力ください。新型コロナの諸症状がある方、体調の優れない方はご来場をお控えください。
イベント情報
● 3月19日(土) 19:30~22:00 トーク「言葉責め」出演 = 大岩雄典、西村梨緒葉、吉野俊太郎、小寺創太
企画=小寺創太、西村梨緒葉 ※オンラインにて開催します。Token Art CenterのYouTubeチャンネルよりご覧ください。▶︎ Token Art Center YouTubeチャンネル
展覧会紹介
Token Art Centerでは2022年3月5日より小寺創太個展「調教都市」を開催します。 全身白タイツ姿で絵画作品を持ちホワイトキューブの白壁になりきる。展示場所となった公共空間内で不審者を装い徘徊。あるいは事件現場を模した一室で遺体を演じる。小寺はある設定が施された空間の中で極めてシンプルな行為を行うか、ただ「いる」ことによって自身の身体を展示します。身体性を拡張していくようなパフォーマンスとは異なり、むしろ反対に、展示の主体であるはずの作家(パフォーマー)の身体を空間に霧散させる、あるいは無機物や展示物になりきることによって、展覧会や演劇における秩序を攪拌させていきます。ただし、それは味気ない制度批判に留まるのではなく、作家の性や身体イメージに対する関心が濃厚に反映され、作品の構造と複雑に絡み合っているのです。 近作《凶室》は、ある事件をモチーフにしたインスタレーション、パフォーマンス。犯行現場を模した展示室内には、様々な既製品や小寺以外の2人の作家による死にまつわる映像、音響、漫画作品、それらと同等に不在の犯人によってブルーシートに包まれた小寺の身体が展示された展覧会であり、演劇の一場面のようにも設えられています。この展示空間に入ってくる人々は、展覧会としては展示作品を見る鑑賞者であり、かつ犯行現場に侵入した窃視者として舞台上にいます。またパフォーマーである小寺が遺体あるいは立体作品として展示されていることで、同じように身体を所持する鑑賞者もまた展示されているという状況が作られます。死や肉体、窃視を主題としながら展覧会や演劇の制度と重ね合わせ、鑑賞者をも取り込んだ展示の新たなスタイルを開示しているように思います。 今回の個展で小寺は排除アートに着目。排除アートは、街中に存在する真ん中に不自然な間仕切りをつけたベンチや鋭利な突起がたくさん配置された公共空地など、人間が長時間居座れないよう身体を拒否するようデザインされたオブジェの通称です。小寺はそれらを身体を拒絶する台座として捉え、それらと新たな関係を結ぶため強引にそれらの上に身体を展示します。今回は彫刻における台座を基点にした作品制作と発表を行っている吉野俊太郎と共同して制作を行います。ぜひご覧ください。
作家略歴
小寺創太 Sota Kodera
1996年 東京都青梅市出身 2019年 武蔵野美術大学造形学部油絵学科油絵専攻卒業 2021年 武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油絵コース修了 主なグループ展 2022年 「野山のなげき」 Room_412 (東京) 2021年 「TOMO年越美術館 2021-2022 - いる派 presents 身体アンデパンダン24時」TOMO都市美術館 (東京) 「Agoraphobia」 隅田公園、隅田川、牛嶋神社 (東京) 2020年 「国立奥多摩湖〜もちつもたれつ奥多摩コイン〜」 gallery αM (東京) 主な出演 2019年 「Baroque」高田馬場プロトシアター (東京)
主催:小寺創太 撮影:藤江龍之介 制作協力:吉野俊太郎 助成:公益財団法人東京都歴史文化財団 アーツカウンシル東京【スタートアップ助成】